紅蓮のホラーレビューの館

紅蓮の見たホラー映画のレビューブログです

【実話怪談④】かぎっこに忍び寄る闇の罠【知らない女子にはご用心】

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

かぎっ子①

日本は何とかぎっこ大国といわれるくらいに、かぎっ子が多いらしいです。

 

2020年に行われた美和ロック株式会社による「小学生のカギの取り扱い」に関するアンケートによると、小学生の約60%がかぎっ子という結果が出ています。

 

そういう僕も小学生の時には、かぎっ子でした。今日はそんな僕が体験した怖い話をお送りします。

 

これは、僕が小学5年生の時のお話です。当時僕は、地方都市から田舎の町に親の転勤で転校したばかりで、クラスの雰囲気になじめずにいました。

 

しかも家は両親が共働きで、いわゆるカギっ子というやつでした。

 

学校にもなじめないので毎日教室の片隅で一人で本を読んで考察にふけったり、漫画を書いてみたり、曲を作ってみたりと一人でできることのあらゆることを試して遊んでいました。

 

そんなある日、僕がいつものように本を読んで考察にふけっていると、ある女の子2人組が話しかけてきました。時間は2時間目終わりの行間という時間です。ちょうど20分の時間があるので、クラスのみんなは運動場で遊びまわっています。

 

その女の子たちは隣の組の女の子たちで、IさんとUさん。学年でも人気が高いNo1、2を争うことで有名人といううわさを耳にしたことがあります。とはいえ、あったこともないですから、にわかには信じられなかったのですが・・・。

 

当時の僕は陰キャだったために、有名人が話しかけてきたことに、驚きを隠せない気持ちでいっぱいでした。でも、ひとりでやることには限界があると知り始めたころでもあるので、話し相手にちょうどいいかと思い話していました。

 

そんな彼女たちが、「ねえ、あんた、何で一人でいつもいるの?」と聞いてきました。僕はこう答えます。「一人のほうが気楽でいいしね。」

 

すると、彼女たちはこう尋ねます。「一人で寂しくないの」「全然。」僕は窓から外を見つめながら、答えます。

 

こんな一問一答形式のやり取りが何回か続いた後、行間終わりのチャイムが鳴ったので、「ねえ、もう教室に戻らないと先生来ちゃうよ?」僕がそんなことをいって振り返ったとき、もう彼女たちはいませんでした。

消える

 

僕が窓の外を見ていたのはほんの数秒。しかもその数秒の間に足音もありませんでした。

 

「あれ?帰ったのかな」そう思いながら、気にしないようにして授業を終えました。放課後になって「家に帰って何しようかな」と考えながら下駄箱の靴に手をかけた時、I&Uコンビがまた話しかけてきました。

 

「もう帰るの?」「うん。」「なんで?」そういう彼女たちの顔が怒りに満ちていたんです。「もっと話そうよ」彼女たちはいうんですが、「用事があるんだよね」そう答える僕。

 

もちろん、用事があるというのは嘘です。でもなぜかその時にはそういうのが正しいと思ったんです。「じゃあまた明日。」といって家への帰路に付きました。

 

いつも通り、家への帰路を急いでいるとふいに気配がしました。振り返ると20mくらい後ろに、I&Uコンビがいるではありませんか。

 

「あれ?こっち方面なの」とそんな問いにまた怒りに満ちた表情になる彼女たち。「怒られる」と思った僕は怖くなって走って逃げました。

 

翌朝、学校に行くときにもついてきているのはわかっていましたが、何とかやり過ごし、学校に行くと、クラスのリーダー的存在のR君が話しかけてきました。

 

R君はお寺の息子さんで、霊感がある人です。だれにでも分け隔てなく接してくれるので、僕の数少ない友人の一人でもあります。

 

「紅蓮、真っ青な顔してどうしたの?生気がぬけてるよ?」

 

「いや、実は昨日行間から変なんよね。」

 

と言って僕はR君に昨日あった行間にI&Uコンビに話しかけられたこと、帰りにI&Uコンビにつけられたこと、朝も学校に行くときにつけられたことすべてを話しました。


すると、R君は真っ青になってこう話しました。

 

「そんな人、隣のクラスにはいないよ。でも気になるなら兄貴に話を聞いてみようか」
と言ってくれて、その日の帰りに彼の家に行くことになりました。

 

そして彼のお兄さんは、当時中学三年生。頭の出来はトップクラスで、名前はYさん。そんな彼に昨日からあったことを聞くと、「そんなはずないよ、だってそいつらは・・・」と言って血の気が引いていくんです。

 

話を聞くと背筋に寒いものを感じました。というのも、IさんUさんという女の子2人組は確かに存在していましたが、3年前のある日下校途中に車にはねられてしまい、命を落としてしまったとのこと。

 

「この世にいない人が、どうやって君に話しかけるんだ?」そういう彼にお礼をいって帰ろうとしたときに、彼は僕にこう言いました。

 

「これ持って帰りな」
と小さなお札をくれました。

 

次の日に朝家を出るときにお札を持っていき忘れました。交通事故にあいました。幸い骨折だけですみましたが、誰かに後ろから押された感触がありました。一人でいたはずで周りには誰もいなくて、笑い声も聞こえていたのにです。

 

後から考えると、I&Uコンビの声に似ていました。彼女たちは僕にどうなってほしかったのでしょうか?

 

こんな体験をしたことがあります。